奥深い中辰の煮干しの世界

■煮干しとは
煮干しは、魚類を煮熟によってタンパク質を凝固させた後、水分が18%以下になるまで乾燥させたものと定義されています。中辰で販売されている煮干しは主にカタクチイワシを原料として作られており、漁獲の方法から乾燥に至るまで丁寧に作られています。中辰以外のの会社でも煮干しに使用されているのは一般的にカタクチイワシです。漁獲量が高い上に、安価で味も良い点から使用されています。
スーパーでは煮干しの隣にいりこが並んでいますが、いりことは関西での煮干しの呼び名で基本的に同じものです。それ以外にも地方によって他にも煮干しの呼び名はさまざまです。たつこやだしごなど数多くありますがこの記事では煮干しという呼び名で統一します。
■さまざまな魚が煮干しになる
中辰ではカタクチイワシを加工したものを販売しています。中辰では取り扱っていない種類として、カタクチイワシ以外のものを煮干しにすることもあります。煮干しに使われるイワシの種類として、平子イワシとも呼ばれるマイワシやウルメイワシ、同じカタクチイワシでも稚魚を煮干しにした高価なかえりいわしなど数多くの種類があります。イワシ以外の魚介類を煮干しにすることもあります。
最近人気の澄んでいて甘みのあるあご出汁はトビウオから作られる煮干しから取られます。地方によっては鯛から煮干しが作られることもあります。魚以外では干しエビやホタテの貝柱も煮干しの一種と言えます。エビやホタテの場合は出汁を取る以外にも食材としてそのまま食べるという使いみちもあります。また、だしがらを再利用してふりかけにするなど、最後までおいしくいただけます。
■実は煮干しは一般的には使われてなかった
お味噌汁の出汁として思い浮かべられる中辰の煮干しですが、出汁としての利用方法は実は明治時代になって民衆の間に広まりました。それ以前はそのまま食べられていましたが、出汁としてはあまり利用されていませんでした。
料理文化を伝えてきたのは、代々の富裕層とされる貴族たちです。イワシは当時身分の低いものが食べる魚とされており、隠れて食べる方は多少はいたようですが、貴族の食卓に公に使用されることはありませんでした。
煮干しは貧しい庶民が食べるものとされ、出汁をとったあとの煮干しも腹を満たすために一緒に食べられていたと言われています。貧富の差が縮まった明治以降、出汁を取るためだけに煮干しは利用され、苦味のある頭や腸を取るようになったのもその頃からになります。
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